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東京湾シロギス「平成バブルの証明(その3)」中ノ瀬のプレ落ちバブル [記録]

 さて、東西の浅場バブルの次は中ノ瀬のプレ落ちバブルをふり返りましょう。

 中ノ瀬の釣れ方はバブル期に特徴的に変化しました。もともと中ノ瀬は春先の落ちギス明けから夏場8月(高水温の浅場からは深めに落ちてくる)にかけてが釣り期というのが一般的でした。水深的には14~25m、平均的に20m前後です。水温が上がれば浅いほうで乗っ込み体制の魚が釣れますし、夏場に煮え切って表面水温が27,8℃になっても20mの海底はなんと20℃前後でシロギスには適温なので釣れます。

 その1で少し触れましたがバブルで全体的な魚影が濃くなったことが、11月以降の落ちギス期にそれまでにはなかった釣れ方をしだしたのだと思っています。これまでと違って一般的な落ちギスにしては水深が浅すぎるし、本格的な真冬の低水温になるまでですが食いが良すぎて釣れすぎるので、その現象を「プレ落ち」と名付けたのです。一般論としては浅場トップシーズンが活性が高く水深も浅いから易しいシロギス釣りとの理解でしょうが、ある程度は投げる要素が釣果に影響するという点では技術を要することになります。それに対して中ノ瀬の水深なら船下で濃い魚影を直撃してそこそこ活性の良い魚が釣れるので、ビギナーさん達でも投げずとも釣れる第二のトップシーズン的な位置づけといってもいいぐらいの釣れ方になりました。

 時期としては早い年で11月から始まり1月までかな、12月中旬~1月初旬にピークがあることが多いです。年明けは水温低下の状況次第で渋めの落ちギス、さらに激渋の落ちギスに移行していきます。この移行していきますというのが中ノ瀬のままというのがバブルで魚影が濃くなったという証しでもありましょう。昔の常識的な落ちギスの水深(30~50m、40m中心)より浅い中ノ瀬に留まって、それ以上深いほうへは落ちていかない魚がかなりいるということです。28年の冬は例年よりやや最低水温が高めだったので、そして本命場所の小柴沖が不調だったので、中ノ瀬で激渋期もほぼないまま1束アップが見込める状況のまま春を迎えたのです。

 平成16年の1月に落ちギス本命場所だった小柴沖が不調で場所探ししたところ、中ノ瀬で束釣りできる魚影があることがわかりました。その後は低水温で激渋になっていきました。その経験で落ちで中ノ瀬もありということになり、同年の冬12月にはプレ落ちで2~2.5束が見込める状況が出現したのです。年にもよりますが、「プレ落ちバブル」で状況が良い年は2~2.5束が見込める。そんな年の良い日に当たれば3束に届く状況の日もありました。私はもう一息ぐらいの状況までには遭遇していましたが、3束超えたのは26年でした。そして、さらに釣果は飛びぬけて27年1月にはとうとう4束アップの状況に遭遇できたのでした。もちろん、年によっては1束アップ~1.5束ぐらいの年もあるのですが、落ちギスですからこの数でも一般論で言えばバブルです。落ちギスは小柴沖周辺との兼ね合いで、両方が悪い年はこの長期バブル期にはなかったのです。

 2束アップ105回のうち36回(34%)を16年以降のプレ落ちの時期に記録しました。中ノ瀬だけだはなくその周辺で時期と水深が同じような場所で釣れたものも数回含んでいます。例えば、木更津航路の沖側周辺や第二海堡の北側周辺です。3束アップが3回、4束アップが1回ありました。バブル度を増しながらだんだん第二のトップシーズンが定着して、「中ノ瀬プレ落ち」に行けば安泰、釣り放題みたいな感覚に麻痺していくのです。3束アップだけを並べましたが、2.5束以上でみると24年以降の回数が明らかに目立っています。昨年1月にバブルMAXに向かったようですね。今年の1月は2束アップが何度かあるのでまだ相当にバブルでしたよ。すべて2本竿での釣果です。

平成25年12月 8日 木更津 320尾
平成26年 1月11日 中ノ瀬 307尾
平成26年12月 6日 中ノ瀬 383尾
平成27年 1月 4日 中ノ瀬 423尾

 20m前後の水深で423尾(現場6時間、時速70尾)は他に比べるとしたら全盛期の飯岡沖しかないです。飯岡沖で3束アップは釣ったことがありますが、東京湾のしかもごく最近数年にこの数はびっくりしますね。東京湾バブル恐るべし。423尾は中ノ瀬レコード、八景・荒川屋レコードとなりました。

 盤洲で4束アップする魚影(密度のほうが適当かも)よりも中ノ瀬で4束アップするほうがすごいんじゃないかと思います。水深を考えると、着底と回収にかかる時間が長いのでその積み重ねの時間を除いたら、魚を食わせるまでに無駄な時間があまりないまま釣れ続くことになりますから。

 プレ落ちではないのでおまけですが、昔から夏場でも浅場の状況次第では中ノ瀬も攻めます。浅場が良い年はお盆前後から浅場が下火になってきて中ノ瀬に場所を変えるというのは一般的でした。通常は1束アップ~1.5束というところでしたが、バブルになってからは2束アップとなり、25、26年は状況が合えば3束アップの気配もあったのです。

平成18年8月13日 中ノ瀬 205尾
平成25年7月28日 中ノ瀬 258尾
平成26年7月 6日 中ノ瀬 213尾

 
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